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3rd August 2018

2018/08/03   -未分類

 

日本での滞在も一週間ほどが過ぎました。写真はフランスから発つ前夜に撮ったパリ市庁舎。携帯電話のカメラ、無加工でこの美しさ。私が夜のパリで最も好きな場所で、しばらく見れないと思うといてもたってもいられず目に焼き付けてきました。冷房が充実している分、今のところ東京での夏の方が過ごしやすいと感じています。

 

さて、8月はサクソフォン関連のイベントが2つあります。

 

8月9日、フランス、ブルターニュ地方の講習会内のイベントで、ソプラノ•サクソフォン2台のための作品が演奏されます。奏者は外山舞さんと幸多美裕さん。演奏される作品《ソルベ》はヴァイオリンとクラリネットのために書かれた作品ですが、これまでにフルートとクラリネット、クラリネットとヴァイオリンでも演奏されており、今回のものが4種類目の楽器編成となります。7月半ばのリハーサルで微調整を行ったところ、思っていたよりもはるかに楽器と作品が馴染んでいたため、その場に立ち会うことはできませんが演奏がとても楽しみです。

 

8月28日火曜日19:00(東京)、8月30日木曜日19:00(大阪)に井上ハルカさん、本堂誠くんという素晴らしいサクソフォニストのお二人と演奏会を行います。私は音響エンジニアとしての参加。予定されている演目は6作品で、2作品がお二人それぞれのソロ、4作品がサクソフォンとエレクトロニクスのミックスによる作品です。フライヤーには記載されていませんがエレクトロニクスについてのお話やデモンストレーションなども予定しており、バラエティ豊かな選曲とともに、サクソフォンとエレクトロニクスの世界をご堪能いただければと思っています。

 

一週間ほどしか経っていませんが夏の前に予想していたよりも充実した滞在となっています。しかしこれからが夏の滞在の勘所。楽しみなことがたくさんです。

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6th July 2018

2018/07/06   -未分類

 

日本はその比ではないかと思いますが、近頃パリは非常に暑い日々が続いています。パリでは「Salle Climatisée」と書かれたカフェやレストランを所々見かけますが、これは店内にクーラーがあるという意味。日差しそのものの力が強く、日陰に入れば涼しいのが気候の特徴のひとつであるパリでは、飲食店などにとってクーラーというのは必須要件ではありません。裏を返せば、そのことがアピールポイントとなるほどです。この地へ来て4年弱、今までの夏でこれほどまでに冷房のある部屋を求める夏はありませんでした。暑さなどで部屋での作業に耐えきれなくなることもしばしばで、適度に外へ出て体調管理にも気をつけなければと思う最近です。

 

さて、もうだいぶ前になりますが、昨年同様とあるイベントで作品の初演と即興のプレゼンテーションの機会がありました。

 

作品はフルート2本とヴァイオリンのためのトリオだったのですが、今回佐々静香さん、河野彩さん、内山貴博くんの3人に演奏していただけて本当に光栄でした。作曲について、演奏について、たった数回の合わせの中で気づきがこれでもかというほどあり、それが普段あまり触れることのない領域だったため、この経験を次にどのように活かそうかと画策中。演奏はもちろん素晴らしいのひとこと。

 

そしてエレクトロニクスの即興は昨年同様本当に貴重な経験でした。6月中頃の別の機会では舞台上で機械を操作していましたが、今回は客席後方に陣取り音響をコントロールしていました。スピーカーを用いた音楽ではどこに座るかで音響体験が著しく変化するので、この6月の2つの、対極とも言える環境での経験はゆくゆくの糧となることでしょう。次の機会がとても楽しみです。

 

7月となり2017-18年度がとうとう終わりました。それと同時に身の回りで動いている様々なプロジェクトがいずれも本格的に始まりそうで、慌ただしい夏となりそうです。

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14th June 2018

2018/06/14   -作品演奏会関連

 

日本ではバリトン•サクソフォンのための作品が再演され、パリではバリトン•サクソフォンとフルートとの即興演奏の舞台があり、バリトン•サクソフォンとの関わりが強い6月頭となりました。本堂くん、外山さんという私のパリ留学以来の長い付き合いの2人とプロジェクトを作れるようになったのだと考えると実に感慨深い。長らく手をつけていなかった諸々に手をつける心の余裕もようやく生まれ、少しはアクティブになれそうな近頃です。

 

[東京、大阪での演奏会について]

本堂誠くんが素晴らしい奏者であるということは既に広く知られていることかと思いますが、それを証明付ける非常に素晴らしい演奏会であったことと思います。現場にいることは叶いませんでしたが、遠くパリの地からも確認することができる、それを確信できるほどの熱狂的な反応の数々がそれを物語っています。いつかまた彼のために10分〜15分くらいのまとまった長さの独奏曲やバリトン•サクソフォン+エレクトロなどを書ければいいなと願いますが、果たしてその機会は訪れるのだろうか。

 

[パリでの即興演奏の機会について]

終わってから気づいたことですが、舞台上で何かをするというのはおよそ10年振りのこと。そしておそらくこれがその最後の機会となることでしょう。得るものが多い、非常に貴重な機会でした。即興演奏に関わるようになってまだ日が浅いですが、この領域に関しての見識が少しはついたように思います。外山舞さんと内山貴博くんとの即興は実に心地よく、彼らと行うことになる次のプロジェクトが非常に楽しみです。写真は終演後の挨拶の際のもの。

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28th May 2018

2018/05/28   -作品演奏会関連

 

絵の具を水に垂らしてかき混ぜる…マーブル模様というのは私が最も好きな視覚的イメージのひとつ。物理的な法則に従い、シンプルな手順から生まれる視覚的な複雑性…複雑に絡み合う色は非常に美しい。これはただ美しいだけではなく、私にとっては音楽を紡ぐ上で、そして生きる上でとても大切なメタファーでもあります。

 

さて、いつの間にかあと少しとなりましたが、6月8日と6月11日に日本で、バリトン•サクソフォンのための3つのエテュードより第2、3曲が初演者の本堂誠くんによって再演されます。同じ演奏会では坂田直樹さんのバリトン•サクソフォンのための新作も演奏され、私のものと含め2曲がソロで、そしてショスタコーヴィチとラフマニノフの名作チェロ•ソナタはピアノとのデュオによって演奏されます。

 

バリトン•サクソフォンは今や決して特別な楽器ではありませんが、坂田さんのものと私のものは楽器というよりも彼へと向けて書かれた作品:すなわち、彼のポテンシャルへの信頼の上に初めて書くことが可能となった作品です。そして彼自身によるチェロ•ソナタの編曲は彼が最も熟知する彼自身のポテンシャルへの確信のもとに許されたバリトン•サクソフォンのための編曲です。これらが同じ会場で演奏されることは非常に楽しみ。誰よりも私が聴きたいこの演奏会ですが、パリでのイベントも目白押しのこの時期、伺えないことが本当に残念です。

 

本堂誠 サクソフォン リサイタル
6月8日(JTアートホール アフィニス、東京)
6月11日(ザ・フェニックス・ホール、大阪)

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21th April 2018

2018/04/21   -未分類

 

日本ではもちろんのことですが、春というのはヨーロッパにおいてもとりわけ美しい季節とされ、その理由の多くを占めるのは日に日に長くなる日照時間とその日差しの鮮やかさなのだろうと思います。街を歩けばテラスや川岸に集まって恙無い時間を過ごしているパリジャン、パリジェンヌがいっぱい。皆日差しが大好きです。

 

先日パリにて行われた第5回Concours-Festival répertoire pianistique moderneにて自作《Buffer-groove》を演奏した栗山沙桜里さんがグランプリを取ったとのこと。近現代のレパートリーのためのコンクールということで、20世紀の作品を中心に組んだコンテスタントが多い中、自作を取り上げていただいて、かつ素晴らしい結果を残されて嬉しい限りです。この作品は昨年末から今年頭にかけて書いたもので、Youtubeに演奏の動画が上がっているのでトップページに動画を追加しました。

 

来月アムステルダムにて、2016年に書いた《Mask》が初演者の二人、リコーダーの梁益彰くんとチェンバロの須藤真地子さんによって再演されます。ますます進化を続ける二人による再演は非常に楽しみなところ。こちらのプログラムの中の、26日の20:15からのクロージング•コンサートの中で演奏されるようです。