「 作品演奏会関連 」 一覧

no image

11th November 2018

2018/11/12   -作品演奏会関連

 

自作が演奏された先日の東京での演奏会は素晴らしいものであったと連絡をいただき安堵。収穫も課題もたくさん身についたこの度の初演、およびそれにまつわる経験の数々はかけがえのないものとなりました。主催の趙さん、そして素晴らしい初演をしていただいた薬師寺さん、岩瀬さん、吉原さんには大変お世話になりました。皆様へ感謝の意に堪えません。

 

11月には自作がもう一度日本で演奏されます。自分にとって作品の初演というものはかけがえのないもの。それと同時に作品の再演、特に初演者以外の手による作品の再演というものは特別な意味を持つものです。(作品が演奏されることはいつも等しく嬉しいものですが、そのシチュエーションによって触れる琴線が異なるといったところでしょうか)

 

バリトン•サクソフォンのための第2、第3エチュードが酒井希さんによって再演されます。11月21日水曜日19時より兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホール。共通の知人からは素晴らしい奏者と伝え聞く酒井さんは、この作品の初演者である本堂誠くんと同じ時期にアムステルダム音楽院に短期留学していた仲。現場に立ちえないことは残念ですが、パリより作品の再演ならびにリサイタルの成功を祈願しております。近畿の皆様、ご都合つきましたら是非とも足をお運びいただければと思います。

no image

28th October 2018

2018/10/28   -作品演奏会関連

 

気づけば10月の終わりがもうすぐそこ。それより一足先に、今しがたサマータイムが終わりを告げました。ヨーロッパと日本の時差は7時間から8時間へ。日本とのやり取りの時間を勘違いしないように注意が必要な時期になりました。夜の黄色の街灯がとても美しい。サマータイムが終わるこの時期は、例年バカンスに突入する時期。一年間に4回あるフランスの学生のためのバカンスはそれぞれ2週間ずつあるのですが、10月末のバカンスのみパリ音楽院は1週間。他のコンセルヴァトワールは休みが長くていいね、という話が学生間で行われるのは毎年のことですが、教育を受ける機会が多いということは単純に幸せなことのように思えます。

 

個人的にはバカンスだろうがそうでなかろうが生活が激変するわけではなく、文章を書く日々が続いています。文章を書くのは好きなのですがどうにも苦手で、数をこなして慣れなければ、といったところ。いっぺんに多くのことが降りかかってきたときに精神的に押しつぶされずにできることから一つづつこなしていく訓練が必要だという10月の振り返り。加えてひょんなことから電子音楽にまつわるとあるプログラミングに手を出したのですが、果たしてものにできるかどうか。来年の春にパリでそれを用いた作品を初演し、その後日本でのプロジェクトでも用いることができればいいのですが、長い時間がかかりそうです。

 

さて、日本での話ですが、11月8日木曜日に東京、日暮里サニーホールにて拙作が初演されます。薬師寺典子さん(ソプラノ)、岩瀬龍太さん(バス•クラリネット)、吉原佐知子さん(十七絃)という日本とヨーロッパを股にかけて活動する素晴らしい演奏家の方々による演奏。自作の他には八橋検校、池辺晋一郎先生、Nicolas Bacri、Harry Crowl、近江典彦さん、趙世顕さん、木下正道さんの作品がプログラミングされています。正直なところ、このメンバーの中に自分が入っているというのはかなり嬉しいもので、現場に立ち会えないことがものすごく残念です。充実した演奏会になること間違い無しなので、首都圏の皆様ぜひ足を御運びいただければと思います。演奏会の詳細はこちらから

no image

9th October 2018

2018/10/09   -作品演奏会関連

 

朝晩はかなり冷え込む昨今のパリ。すっかりコートやマフラーの映える気候となりました。いろいろあったような、何もなかったような9月のパリですが、振り返ればやはり何かしらはあったようです。そんな9月の目玉は下に書く演奏会。

 

9月22日にはソプラノの溝淵加奈枝さんとギターの藤元高輝くんによる演奏会にて拙作の演奏がありました。もともとはソプラノとピアノのために書かれた小品ですが、ギターにアレンジしてもうまくいくのではないかと思い、この度ギター版を作ることに。とはいえ、ギターでは少し無理があるのではないかと思いながら編曲していたのですが、私自身の想像をはるかに超えた藤元くんの演奏はまるで初めからギターのために書かれたのではないかと思うほどで、素晴らしい編曲初演となりました。

 

現在はドイツに住んでいるお二人によるこのデュオ。やはり奏者によって選曲も変わるもので、個人的にはプログラム(選曲)にいささかの懐かしさを感じた次第。パリであのようなプログラムを聴けるのは珍しかったことと思います。ソプラノ、ギターともにそれぞれの作品の芯を捉えた演奏は抜群で、あれだけ幅のあるプログラムでそれを成し遂げたことには感嘆。そんな二人の活動はヨーロッパや日本などで定期的に続くことになるかと思うので、今後とも注目していきたいです。

 

10月になると不思議と空気も変わり、街が動き出している気がします。いよいよ2018/19年度の本格的な始まりといったところでしょうか。

no image

14th June 2018

2018/06/14   -作品演奏会関連

 

日本ではバリトン•サクソフォンのための作品が再演され、パリではバリトン•サクソフォンとフルートとの即興演奏の舞台があり、バリトン•サクソフォンとの関わりが強い6月頭となりました。本堂くん、外山さんという私のパリ留学以来の長い付き合いの2人とプロジェクトを作れるようになったのだと考えると実に感慨深い。長らく手をつけていなかった諸々に手をつける心の余裕もようやく生まれ、少しはアクティブになれそうな近頃です。

 

[東京、大阪での演奏会について]

本堂誠くんが素晴らしい奏者であるということは既に広く知られていることかと思いますが、それを証明付ける非常に素晴らしい演奏会であったことと思います。現場にいることは叶いませんでしたが、遠くパリの地からも確認することができる、それを確信できるほどの熱狂的な反応の数々がそれを物語っています。いつかまた彼のために10分〜15分くらいのまとまった長さの独奏曲やバリトン•サクソフォン+エレクトロなどを書ければいいなと願いますが、果たしてその機会は訪れるのだろうか。

 

[パリでの即興演奏の機会について]

終わってから気づいたことですが、舞台上で何かをするというのはおよそ10年振りのこと。そしておそらくこれがその最後の機会となることでしょう。得るものが多い、非常に貴重な機会でした。即興演奏に関わるようになってまだ日が浅いですが、この領域に関しての見識が少しはついたように思います。外山舞さんと内山貴博くんとの即興は実に心地よく、彼らと行うことになる次のプロジェクトが非常に楽しみです。写真は終演後の挨拶の際のもの。

no image

28th May 2018

2018/05/28   -作品演奏会関連

 

絵の具を水に垂らしてかき混ぜる…マーブル模様というのは私が最も好きな視覚的イメージのひとつ。物理的な法則に従い、シンプルな手順から生まれる視覚的な複雑性…複雑に絡み合う色は非常に美しい。これはただ美しいだけではなく、私にとっては音楽を紡ぐ上で、そして生きる上でとても大切なメタファーでもあります。

 

さて、いつの間にかあと少しとなりましたが、6月8日と6月11日に日本で、バリトン•サクソフォンのための3つのエテュードより第2、3曲が初演者の本堂誠くんによって再演されます。同じ演奏会では坂田直樹さんのバリトン•サクソフォンのための新作も演奏され、私のものと含め2曲がソロで、そしてショスタコーヴィチとラフマニノフの名作チェロ•ソナタはピアノとのデュオによって演奏されます。

 

バリトン•サクソフォンは今や決して特別な楽器ではありませんが、坂田さんのものと私のものは楽器というよりも彼へと向けて書かれた作品:すなわち、彼のポテンシャルへの信頼の上に初めて書くことが可能となった作品です。そして彼自身によるチェロ•ソナタの編曲は彼が最も熟知する彼自身のポテンシャルへの確信のもとに許されたバリトン•サクソフォンのための編曲です。これらが同じ会場で演奏されることは非常に楽しみ。誰よりも私が聴きたいこの演奏会ですが、パリでのイベントも目白押しのこの時期、伺えないことが本当に残念です。

 

本堂誠 サクソフォン リサイタル
6月8日(JTアートホール アフィニス、東京)
6月11日(ザ・フェニックス・ホール、大阪)