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20th February 2018

2018/02/20   -作品演奏会関連

大変ご無沙汰しております。かつてないほどに余裕のない日々が続きこちらを更新する余裕がまるでなかった一ヶ月ほどでした。また冬眠期に入る前にいくらかしたためたいと思います。

 

下の投稿にあるように過ぎし2月18日に演奏会がありました。バス•フルート/コントラバス•フルートの梶原一紘さん、バリトン•サクソフォンの本堂誠くんとの演奏会にて電子音響と作曲を担当しました。両国門天ホールというお客様の顔がひとりひとりわかるほどの親密な空間で、アットホームな雰囲気の中-これはお二人のお人柄に負う部分が非常に大きいです-無事に午後2公演終演しました。

 

楽器に対してかなり強い制限がかかっていたために、これらの楽器のために書かれた二重奏作品は存在せず、そこから生まれた2つのアイディアは先日の演奏会の特色となっていたかと思います。

 

1つ目は即興を取り込んだこと。お二人とも即興演奏に対する関心が高い奏者で、リハーサルの度に様相が変わる即興演奏には舌を巻いたものです。楽器による即興はそれだけで非常に豊かですが、今回の演奏会ではそこにリアルタイムで楽器の音を変調させることにより私も参加し、さらにこの低音楽器の即興に幅をもたせることができたのではないかと思います。

 

2つめはルネサンス時代の作品をプログラムに取り込んだこと。楽器指定のない作品というのは古い時代には数多く存在しており、そういった作品の中から2作品を演奏しました。トークの中で清涼剤という言葉が用いられていたかと思いますが、20世紀、21世紀の作品が多かった今回のプログラムの中で、旋法による音楽はより始原的な響きによる、お客様の耳のモードを変えるものとなったのではと思います。

 

といった演奏会全体のことに加えて、作曲の人間としてもかかわったこの演奏会。コントラバス•フルートとバリトン•サクソフォンのための舞踏組曲の初演がありました。電子音響技師として携わった演奏会で自分の作品が演奏されるというのは、演奏者と作曲者という二重の立場で1つの演奏会に携わるという非常に独特な体験です。そのために作品が初演されたという実感がそれほど湧かないのですが、このかなり特殊な編成のために書かれた作品での経験は、いずれ活きてくることになるのだろうと思います。

 

再び低音縛りなのか、違ったテーマなのか、どのようになるかはまだわかりませんが、次回を望む声も多かった我々の次の演奏会をお待ちいただければと思います。

 

しばらく日本に滞在していますが、人と会ったり作曲したり作業したりで充実の毎日を過ごすことになりそう。ありがたい限りです。