「 月別アーカイブ:2015年08月 」 一覧

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30th August 2015

2015/08/30   -日常のあれこれ

 

パリの市役所、フランス語ではHôtel de villeの周辺を散歩していたときのこと。冊にかかったパネルをぼんやりと眺めていたらHiroshima, Nagasakiの文字が目に入ってきました。どうやら第二次世界大戦終戦70年ということで当時の新聞記事が抜粋されているよう。戦中から戦後直後にかけて10枚強のパネルがありましたが、その中でもとりわけ大きな扱いを受けていた広島、長崎に関する記事に食い入る人々も多かったです。

 

この戦争はフランスも関っていた、世界規模で行われたものであることは言うまでもありませんが、日本人にとってとりわけ重要な終戦間際の出来事が、大きく扱われていることに対して日本人として敬意や感謝などが入り交じった、形容し難い特別な感情を抱きました。市役所を通ることは稀なので私はこのタイミングで発見しましたが、おそらく今年いっぱい、短くても秋までは掲示されていると思います。

 

追記:こちらのLe Parisienの記事によると9月15日までのようです。

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18th August 2015

2015/08/15   -日常のあれこれ

 

 

事前に聞いていたことと実際に住んで体験したことに多少のズレを感じる最近です。

猛暑日や、最高で39度になった日があれど、湿度が低いために東京と比べると過ごしやすい夏でした、パリ。日本の暑さのピークは7月と8月だと認識しているのですが、こちらの友人は気温が下がり始めるのが8月前半だと以前言っており、そうなのかと思いきや8月前半は真夏日続き。全体的に暖かかった前の冬に引き続き、今年は暑い夏でした。

日向は数字通りの暑さではありますが、日陰の体感温度はそれよりも5度から10度下。真夏日の日陰は寒く感じることもあり、日向との気温差にはじめは戸惑いました。湿度や室外機の有無、建築の素材などの相乗効果により、こうした快適な環境が実現できるのでしょう。

夏のパリは住民がバカンスに出かけているため閑散としている、という表現をよく耳にしますが、当然ながら地域によっては普段と変わらない数の人々がいます。

最近はとても快適な気候になり、同時に年度始めを意識するようになりました。夏休みは残りわずかです。

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13th August 2015

2015/08/13   -作品演奏会関連

 

笛にしろ太鼓にしろ、楽器というものは私たちが今手にすることのできる形で生まれたわけではなく、様々な変遷を経て私たちが普段目にする形に落ち着いています。そして大半の楽器において重要視されるのは音域や音高が異なる際でも音質にムラが出ないようにすること。これは半音階進行や転調を駆使する上でも、12音を過去と異なったヒエラルキーで扱う上でも、非常に便利です。

ところが、尺八は音質の均一化、という多くの楽器が辿った道筋を辿らずに現存する稀有な楽器の一つです。1オクターブを12の音で分ける、という考えに則るならば、この楽器で穴の開閉のみで出せる音は5つ。それに加え指穴を開ける割合や唇の角度を変えることにより音質の変化を伴い12音を奏します(12音というのは西洋音楽側から見た恣意的な視点であり、指遣いの面から話す方が尺八奏者の心情に近いと思います)。

尺八の独奏作品である《二箇》はちょうど3年前、作曲個展で発表した作品です。ここでは琴古流の流れと楽器固有の可能性を掛け合わせることにより、伝統の流れの上にある尺八のための作品を書くことに徹しました。