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31st May 2015

2015/05/31   -作品演奏会関連

 

私たちは様々な制約の下生きています。そしてその制約、限界が覆される瞬間というのは否応無しに見入ってしまうもの。私たちがスポーツに夢中になるのはそういった要素が関係しているのではないかと思いますが、この作品ではそうした肉体の限界の一つを聴くことができます。つまり、8分弱のこの作品において、フルーティストは一瞬も途切れることなくトリルをし続けます。

 

ちなみにここで演奏されるトリルはファ#とソ#。写真にあるように特定のキーをテープで予め塞いでしまうことによって、通常ならば左手の小指を使う非常に難しいトリル(8分の持続は不可能)が可能になりました。これは奏者自身で編み出した演奏法…木埜下さんへの感謝の念は絶えません。この2音しか使わない、という条件も功を奏しました。

 

一つの要素が曲を終始支配する作品は史上かなり少ないです。サティのようにそれ自体を目的としている場合を別として、最も有名な作品はショパンの子守唄でしょう。このフルート四重奏ではオマージュの意味を込めて、このショパンの作品の構成を借用しています。